グリーンロット現象

グリーンロット現象

これはK熱電対の異常劣化でしばしば問題となる現象です。浸炭炉・光輝焼鈍炉・プロパンガスを使用している炉等の還元性雰囲気中で使用し、保護管内の残留酸素がある一定の条件の時に起こる使用条件の不適切に起因する異常劣化です。この現象は、クロメル線表面の酸化被膜が還元されて金属面が露出され、つぎに雰囲気中の微量の酸素(O2) によりクロメル表面のクロム(Cr) が選択的に酸化して熱電対の組成が変化してしまい、その結果熱起電力は急激にマイナス方向に変化します。( 酸素量が多い通常の雰囲気の場合は適切な酸化被膜が形成されるため発生しません。) この劣化の速度は極めて早く、1カ月程度の使用で温度の指示が100℃以上低下した事例もあります。通常、クロメル線(+ 側) は正常であれば磁石に吸引しませんが、上記原因により劣化したクロメル線は磁石に吸引するようになります。この現象を素線の表面が緑色になることよりグリーンロット現象と呼んでいます。この劣化防止対策としては、保護管径を太くしたり、保護管の途中に穴を開けて保護管内部空気の循環を良くする方法や、保護管内に不活性ガス等を送り込んだり種々試みられていますが、決定的な方法とはなっていません。シースタイプ熱電対のように保護管内を高純度マグネシウムを充填して酸素(O2) を遮断したタイプは一般型タイプの熱電対より異常劣化の発生割合がかなり少なくなっています。また、耐熱性の金属保護管内に、シース熱電対を挿入する2 重保護管タイプも、通常より寿命が長くなります。

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